LightStage 解体新書 Part2
2015/9/14
Tag: capture,IBL,mesh,texture,つけ麺,ラーメン
こんにちはー。開発部のひらく[@horonig]です。
今回、SIGGRAPHついでにICTの内覧会に参加してきました。
そこでLightStageに関する最新情報を諸々ゲット出来たので、シェアさせて頂きます。
LightStageとは?
そもそもLightStageを知らないという方は、まず前回の記事をご覧下さい(話はそれからだw)。
LightStage 解体新書
ちなみに前回の記事で「世界に三台だけ」と書きましたが、現在はActivisionにもあるそうです。
ICT
ICTとはなんぞや?と思われる方も多いと思うので、一応説明しておきます。
ICTは Institute for Creative Technologies の略で、
Paul Devebec氏が率いる USC(University of Southern California) の研究室です。
主にLightStageを始めとするCapturing技術を研究してる研究室として非常に有名です(間違ってたらすみません)。
とにかくこの分野での最先端技術とノウハウを持っており、ハリウッドの有名スタジオも利用しています。
Wetaとの共同研究の話もありましたし(あったよな・・)、産学連携も盛んに行っている模様です。
ICTの歴史に興味のある方は、こちらのfxguideの記事を読むといいかもしれません(けど長いw)。
The Art of Digital Faces at ICT – Digital Emily to Digital Ira
LightStageの古いバージョンが飾ってある・・!歴史を感じますね。
あとはお約束の記念撮影(笑)
イラっとして貰えましたかね。
さて、本題に戻りましょうか。
LightStage比較表
ICTにある最新版と、前回報告した台湾のNMAのものとの比較表を以下に書いてみました。
よろしくご査収下さいませ。
ICT | NMA | |
Version | LightStageXⅢ (最新) | LightStageX (旧) |
撮影用Camera | Canon EOS-1D X | Canon EOS-1D Mark Ⅳ |
撮影用Cameraの解像度 | 3456×5184 | 3264×4896 |
プロジェクタ使用 | なし | あり |
撮影時間 | 1~2秒 | 5~6秒 |
一般的な納品Map | diffuse map (albedo) specular map specular normal map displacement map single scattering map |
diffuse map (albedo) specular map specular normal map diffuse normal map [R] diffuse normal map [G] diffuse normal map [B] |
納品Mapの最大解像度 | 6K | 4K |
Microgeometry Map | 作成可能(16K) | 作成不可(多分…) |
LED | 明るい(ざっくりw) | 普通 |
LEDの種類 | R, G, B, Cyan, Umber, White | Whiteのみ |
IBL | カラーでの動画キャプチャ可能 | 静止画のみ (RGB別で撮影する必要があるため) |
とにかく、諸々性能が上がっていることが分かりますね。
カメラもそうですが、LED周りの性能が飛躍的に上がっています。カラー化した事により、IBLも動画で撮れるようです。
また、プロジェクタからのプロジェクション(投影)がなくなっていることもあり、撮影時間がかなり早くなっています。
(パターンを投影した写真がなくても、実際の写真からreconstructするアルゴリズムが成熟してきた、ということだと思います)
そして納品可能なマップに、displacement map と single scattering map が追加されてます。
(single scattering mapってどんな感じなんだろ・・。見てみたい・・w)
diffuse mapに関しては、ambientなどが除去されもっと綺麗になっているとの事でした。
更に、カメラを後ろに追加し、頭全体のreconstructionも可能になっているようです。
Microgeometry
表中に出たこのMicrogeometryという単語を疑問に思ったかもしれませんが、こちらに関しても言及しておきしょう。
動画で見ると分かりやすいのでまずは以下を見てみて下さい。
[プロジェクト ホーム]
Measurement-Based Synthesis of Facial Microgeometry
簡単に言ってしまうと「局所的なマップを採取し、それをうまく当てはめていく事で高解像度マップ(16K)を作り出す技術」です。
これにより、カメラが寄っても高精細なレンダリングが可能となります。
そして今回それをdynamicに変化出来るようにした論文動画がコチラ!!(SIGGRAPH2015で採択されました)
[プロジェクト ホーム]
Skin Microstructure Deformation with Displacement Map Convolution
凄いですねー。わくわくしますね。
最終的にやっている事は、Microgeometry Mapに対して伸び方向にblur, 縮み方向にsharpのconvolutionをしているだけなのですが、とても素敵な結果となっています。きっちりとした計測ベースからの理論構築ということもあり、非常に説得力があります。
そしてこの論文は、ICTの Koki Nagano さんという日本人の方が書かれました!つまり、Made in Japan!! (USCですが 笑)
今回のICT訪問でKokiさんにも色々とお話が聞け、非常にためになりました。本当にありがとうございました。
(と言うか、LightStageの情報はほとんど彼にご教授いただきましたw)
てか、ラーメン食べすぎですよ。
[ラーメン大好き Kokiさん ホームページ]
KOKI NAGANO
最後に
こんな風に色々と書いてみたものの、Paul Debevec氏は現在も常にLightStageを進化させており、
まだまだLightStageの底は見えません。今後の展開にも注目しておきたいところです。(二回目)
ではではー。
Special Thanks to Koki-san !!
※免責事項※
本記事内で公開している全ての手法の有用性,安全性について,当方は一切の保証を与えるものではありません.
これらの手法を使用したことによって引き起こる直接的,間接的な損害に対し,当方は一切責任を負うものではありません.
自己責任でご活用ください.
■LAラーメンレポート
せっかくなのでLAでもラーメンシバいてきました。
今回はその二店をご紹介!
新撰組 博多ラーメン リトルトーキョー店
リトルトーキョーにある博多ラーメン屋さんです。
新撰組なのにトンコツとはこれいかに、とは思いつつも非常に美味しかったです。
ちょっと麺が細すぎな気もしましましたが。
ところで、「バリカタ」とか「ハリガネ」とか「粉落とし」って英語でどう言うんだろ(笑)
Tsujita LA
LAにつけ麺なんてないよなー・・と思って調べてみたらあのつじ田がLAに!!
となると行かないわけには行きません。ICTからも近かったので当たり前のように行ってきました。
一週間近くLAに滞在して日本食が恋しくなってきた時期だったということもあり、満足感はおっぱ・・いっぱいでした。
ただ日本のつじ田に比べると香りが落ちる気が・・。麺とかカボスとか。舌(鼻)が馬鹿になってたのかしら?
Kokiさんによると、向かいのTsujita Annexというお店はジロー的なラーメンを提供するそうで、非常に美味しいとの事でした。
今度はそっちに行ってみたいぞ・・!!いや必ず行く・・!!
以上、LAからのラーメンレポートでした!(もう日本ですが)
ではではー。
※免責事項※
本記事内で公開しているラーメンの感想は完全に私見です.
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